「Feren OS」のLive USB作成方法まとめ (設定保存可能)

2019年11月9日Linux (リナックス)

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概要

いろいろ実験した結果、カスタマイズ変更した設定が保存できる「Feren OS」 (「Linux」ディストリビューション) の Live USB を作ることに成功したので、作成する手順を紹介します。


使用したもの

「Feren OS」の Live USB を作るときに使用したものは次のとおり。

  • 「Linux」ディストリビューション

    • 名称: Feren OS
    • Version: July 2019
    • ISO ファイル名: Feren OS x64.iso
    • ISO ファイルサイズ: 1,866,203,136 バイト

  • フラッシュメモリー

    1. 種類: SD メモリーカード (microSDHC メモリーカード)

      • 容量: 8GB (保存領域の設定: 4090MB)

    2. 種類: USB フラッシュドライブ (USB メモリー)

      • 容量: 2GB (保存領域の設定: 200MB)


手順

手順は次のとおり。

  1. 準備

    まず、次の 3 つを用意します。

    1. USB フラッシュドライブ (USB メモリー)

      • 容量: 2GB 以上 (8GB 以上推奨)
      • 転送速度: なるべく高速なもの (40MB/s 以上推奨)

    2. ソフトウェア「LinuxLive USB Creator」

      公式ウェブサイト: https://www.linuxliveusb.com/ (クリックすると、新しいタブに表示されます)

    3. 「Linux」ディストリビューション「Feren OS」の ISO ファイル

      公式ウェブサイト: https://ferenos.weebly.com/ (クリックすると、新しいタブに表示されます)

      注意事項

      • 起動させたいパソコンが 32 ビット PC (古い PC など) の場合は、「32-Bit」バージョンの「Feren OS Classic」を使用する必要があります。 (なお、「Feren OS Classic」は、いずれ、ダウンロードできなくなると予告されています。)

  2. ソフトウェアのインストール

    1. ソフトウェア「LinuxLive USB Creator」を、 PC にインストールします。

  3. Live USB の作成

    1. ソフトウェア「LinuxLive USB Creator」を起動させます。
      Linux Live USB Creator
      「Linux Live USB Creator」の画面
    2. 「STEP 1 : USB メモリの選択」の下の部分で、「Feren OS」をインストールしたいフラッシュメモリーを選択します。 (赤色の矢印の部分)
      Linux Live USB Creator STEP 1
      「Linux Live USB Creator」の画面

    3. 「STEP 2 : ソースの選択」の下の部分の左の「ISO / IMG / ZIP」をクリックして、ダウンロード済みの「Feren OS」の ISO ファイルを選択します。

      すると、次に掲げるメッセージが「STEP 2 : ソースの選択」の下の部分に表示されます。

      対応リストに無い Linux です。.
      LinuxLive USB Creatorは下記のモードと同じインストールパラメータを使ってトライします

      正規 linux(他のほとんどの linux で使用)(64-bit)

    4. 「STEP 5 : 作成開始」の右側にあるボタン [オプション] をクリックします。 (赤色の丸印の部分)
      Linux Live USB Creator STEP 2
      「Linux Live USB Creator」の画面
    5. ダイアログ [オプション] のタブ [オプション] をクリックします。 (赤色の丸印の部分)
      Linux Live USB Creator STEP 5 OPTIONS
      ダイアログ [オプション] の画面
    6. セクション [インストールパラメーター] のオプション [強制的に右と同じパラメーターを使用する::] (赤色の数字 1 の部分) を選択した後、 プルダウンメニュー (赤色の数字 2 の部分) [>> Linux を選択] の中から、

      [Linux Mint 17.2 “Rafaela" (Cinnamon) DVD]

      を選択して、 最後に右下のボタン [OK] (赤色の数字 3 の部分) をクリックします。
      Linux Live USB Creator STEP 5 OPTIONS OPTIONS
      ダイアログ [オプション] の画面

    7. 次に掲げるメッセージが「STEP 2 : ソースの選択」の下の部分に表示されたことを確認します。

      照合中 OK
      このバージョンは対応済みで整合性が確認されました。
      検出された Linux:

      Linux Mint 17.2 “Rafaela" (Cinnamon) DVD (64-bit)

    8. 「STEP 4 : オプション」の下の部分のチェックボックス [FAT32でフォーマットする(データは消去されます!)] をチェックします。 (赤色の矢印の部分)
      Linux Live USB Creator STEP 4
      「Linux Live USB Creator」の画面

    9. 「STEP 3 : 保存領域の設定」の下の部分で、スライドを動かして保存領域を設定します。 (赤色の矢印の部分) (注意点: 保存領域が大きいと作成に時間がかかります。)

      目安:
      • フラッシュメモリーの容量 2GB: 保存領域の設定 200MB
      • フラッシュメモリーの容量 4GB: 保存領域の設定 2000MB
      • フラッシュメモリーの容量 8GB 以上: 保存領域の設定 4090MB
      Linux Live USB Creator STEP 3
      「Linux Live USB Creator」の画面

    10. 「STEP 5 : 作成開始」の下の部分の左の「雷アイコン」 (オレンジ色の稲妻の絵) をクリックします。

    11. 次のようなダイアログ「お読みください!!!」が表示されるので、●の部分に入る英数字を見て、 Live USB を作成しようとしているフラッシュメモリーに間違いがないことを確認して、下のボタン [OK] をクリックします。

      このUSBメモリをフォーマットしますか?すべてのファイルが消去されます?

      ラベル: (●:)
      サイズ: ●●.● GB
      フォーマット形式: ●●●●

    12. インストールに3分~33分程度、時間がかかります。

    13. 作成が完了すると、次に掲げるメッセージが「STEP 5 : 作成開始」の下の部分に表示されます。

      LinuxLive USBメモリの作成が完了しました!

      これで、終わりではありません。
      次の作業をしないと、カスタマイズ変更した設定が保存されません。

  4. 設定の変更

    1. フラッシュメモリー内に [grub.cfg] という名称のファイルがあるので、それを探して見つけます。

      ファイルの場所は次のとおり。

      フラッシュメモリー > フォルダ [boot] > フォルダ [grub] > ファイル [grub.cfg]

    2. ファイル [grub.cfg] をメモ帳などで開いて、半角スペース1個に続いて、 persistent という英単語を、下記の場所に書き加えます。 (赤色の文字の部分)


      if loadfont /boot/grub/font.pf2 ; then
      set gfxmode=auto
      insmod efi_gop
      insmod efi_uga
      insmod gfxterm
      terminal_output gfxterm
      fi

      set menu_color_normal=white/black
      set menu_color_highlight=white/blue

      menuentry "Start Feren OS 64-bit" {
      set gfxpayload=keep
      linux /casper/vmlinuz file=/cdrom/preseed/linuxmint.seed boot=casper iso-scan/filename=${iso_path} quiet splash -- persistent
      initrd /casper/initrd.lz
      }
      menuentry "Start Feren OS 64-bit (compatibility mode)" {
      linux /casper/vmlinuz file=/cdrom/preseed/linuxmint.seed boot=casper xforcevesa iso-scan/filename=${iso_path} ramdisk_size=1048576 root=/dev/ram rw noapic noacpi nosplash irqpoll --
      initrd /casper/initrd.lz
      }
      menuentry "Start Feren OS 64-bit (nomodeset)" {
      linux /casper/vmlinuz file=/cdrom/preseed/linuxmint.seed boot=casper iso-scan/filename=${iso_path} nomodeset --
      initrd /casper/initrd.lz
      }
      menuentry "Check the integrity of the medium" {
      linux /casper/vmlinuz boot=casper integrity-check iso-scan/filename=${iso_path} quiet splash --
      initrd /casper/initrd.lz
      }

    3. 上書き保存してからファイル [grub.cfg] を閉じます。

  5. BIOS の設定

    1. Live USB で起動させたい PC に、電源がオフの状態で、フラッシュメモリーを取り付けます。

    2. PC の BIOS を起動します。 (BIOS の起動の仕方は、通常、 PC の説明書に書いてあります。電源ボタンを押して、 企業ロゴが表示されている間に、キー [Delete] を叩く場合やキー [F2] を叩く場合などがあります。)

    3. BIOS の画面で、次のように設定をします。 (下の2つの項目は、別々の画面で設定するようになっている場合があります。)

      1. 外部ドライブからのブートを利用可能にする。 (この機能がデフォルトで有効化されているために、項目自体が存在しない場合があります。その場合は次の設定へ進みます。)

        例:
        変更前: External Drive Boot: [Disabled] (無効化)

        変更後: External Drive Boot: [Enabled] (有効化)

      2. ブートするデバイスの優先順位 (Boot Option Priority) の設定で、他の OS が入っているデバイスよりも、フラッシュメモリーの順位を上にする。

        例:
        変更前:
        Boot Option #1 [UEFI CD/DVD]
        Boot Option #2 [UEFI Removable Device]
        Boot Option #3 [UEFI Hard Drive: ●●●●] (←●●●●の部分は、 HDD または SSD のメーカー名・型番など)
        Boot Option #4 [UEFI USB Hard Drive: ●●●●] (←●●●●の部分は、フラッシュメモリーのメーカー名・型番など)

        変更後:
        Boot Option #1 [UEFI CD/DVD]
        Boot Option #2 [UEFI Removable Device]
        Boot Option #3 [UEFI USB Hard Drive: ●●●●] (←●●●●の部分は、フラッシュメモリーのメーカー名・型番など)
        Boot Option #4 [UEFI Hard Drive: ●●●●] (←●●●●の部分は、 HDD または SSD のメーカー名・型番など)

    4. 変更した設定を保存してから BIOS を終了させます。 ([Save & Exit] (保存してから終了) は、キー [F10] に割り当てられている場合があります。)

  6. 確認

    1. フラッシュメモリーを取り付けた状態で、 PC の電源をオンにします。

    2. 青色または黒色の背景に白色の文字でメニュー画面が表示されたら、一番上の項目 (Start Feren OS 64-bit) を選択します。

    3. 「Feren OS」が起動したら、カスタマイズしてみます。 (デスクトップの壁紙をプリインストールされている別の壁紙に変更するなど)

    4. PC を再起動させて、カスタマイズ変更した設定が保持されていることを確認したら、作業は終了です。


まとめ

  • 「Feren OS」の場合、「STEP 3 : 保存領域の設定」で領域を「4090MB」に設定すると、完成後の使用領域は約 6GB になります。

  • Live USB は、ソフトウェアのインストールは、ほとんどできません。

    例: カスタマイズ (ソフトウェアの削除を含む) をした後に、「Google Chrome」、「Mozilla Firefox」、「Mozilla Thunderbird」のインストールはできたものの、画像編集ソフトウェア「GIMP」をインストールしようとした段階で空きスペースが「無し」でエラーとなりました。

  • Live USB は、SD メモリーカードでも作成できます。 (ただし、 USB フラッシュドライブ (USB メモリー) ではブートできるのに、 SD メモリーカードではブートできない PC が存在します。)

2019年11月9日Linux (リナックス)

Posted by Atsushi Fukuda (atsushifukuda.jp)