不良セクタ有りのハードディスク (HDD) を再利用してみた

2019年3月17日IT (情報技術)

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概要

2019年03月07日、ハードディスクの自己診断機能「S.M.A.R.T.」で不良セクタを発見しました。
CrystalDiskInfo WDC WD2001FASS
ソフトウェア「CrystalDiskInfo」の画面

表示されたソフトウェア「CrystalDiskInfo」の画面には、次のように書いてあります。

ソフトウェア「CrystalDiskInfo」の画面のテキスト (一部抜粋)
健康状態
注意
ID項目名生の値
C5代替処理保留中のセクタ数3
C6回復不可能セクタ数12

ハードディスクの表面に不良セクタが発生したようです。
不良セクタを修復して、なんとか使い続けることができないか、試してみることにしました。


不良セクタを修復する方法

CHKDSK」 で不良セクタを修復する

目的: OS の機能を使用して、ハードディスク上の不良セクタを修復すること
対象: 不良セクタが発生したハードディスク
例) 「Windows 10 Pro」の場合
手順:
  1. [コマンド プロンプト (管理者)] 起動 (ファイルの場所: C:\WINDOWS\System32\cmd.exe)

    例 (「コマンド プロンプト」の画面) :
    Microsoft Windows [Version 10.0.17134.648]
    (c) 2018 Microsoft Corporation. All rights reserved.

    C:¥WINDOWS¥system32>_
  2. [chkdsk c: /r] 入力 (← 赤色の文字は、対象とするハードディスクのドライブレター。)

    例 (対象とするハードディスクが「D ドライブ」の場合) :
    Microsoft Windows [Version 10.0.17134.648]
    (c) 2018 Microsoft Corporation. All rights reserved.

    C:¥WINDOWS¥system32>chkdsk d: /r_
  3. キー [Enter] 押す (← 開始。ものすごく時間がかかる可能性が有る。)

    例:
    Microsoft Windows [Version 10.0.17134.648]
    (c) 2018 Microsoft Corporation. All rights reserved.

    C:¥WINDOWS¥system32>chkdsk d: /r
    ファイル システムの種類は NTFS です。

    ステージ 1: 基本のファイル システム構造を検査しています ...
     256 個のファイル レコードが処理されました。
    ファイルの検査を完了しました。
     0 個の大きなファイル レコードが処理されました。
     0 個の問題のあるファイル レコードが処理されました。

    ステージ 2: ファイル名リンケージを検査しています ...
     278 個のインデックス エントリが処理されました。
    インデックスの検査を完了しました。
     0 個のインデックスなしファイルがスキャンされました。
     0 個のインデックスのないファイルが lost and found に回復されました。
     0 個の再解析レコードが処理されました。
     0 個の再解析レコードが処理されました。

    ステージ 3: セキュリティ記述子を検査しています ...
    セキュリティ記述子の検査を完了しました。
     11 個のデータ ファイルが処理されました。

    ステージ 4: ユーザー ファイル データの不良クラスターを検査しています ...
     240 個のファイルが処理されました。
    ファイル データの検査を完了しました。

    ステージ 5: 不良空きクラスターを探しています ...
    行状況: 0 / 127960307 完了、ステージ: 0%、合計: 0%、ETA:  5:00:00 ...
  4. 完了

    例:

    ステージ 3: セキュリティ記述子を検査しています ...
    セキュリティ記述子の検査を完了しました。
     11 個のデータ ファイルが処理されました。

    ステージ 4: ユーザー ファイル データの不良クラスターを検査しています ...
     240 個のファイルが処理されました。
    ファイル データの検査を完了しました。

    ステージ 5: 不良空きクラスターを探しています ...
     127960307 個の空きクラスターが処理されました。
    空き領域の検査が終了しました。

    Windows でファイル システムのスキャンが終了しました。
    問題は見つかりませんでした。
    これ以上の操作は必要ありません。

    511999999 KB : 全ディスク領域
      76864 KB : 6 個のファイル
        72 KB : 13 個のインデックス
      81831 KB : システムで使用中
      65536 KB : ログ ファイルが使用
    511841232 KB : 仕様可能領域

        4096 バイト : アロケーション ユニット サイズ
    127999999 個    : 全アロケーション ユニット
    127960308 個    : 利用可能アロケーション ユニット

    C:¥WINDOWS¥system32>_
  5. [exit] 入力

    例:
    C:¥WINDOWS¥system32>exit_
  6. キー [Enter] 押す (← 「コマンド プロンプト」終了。画面が閉じる。)

不良セクタ無しのパーティションを作成する方法

  1. 不良セクタの位置の確認

    まず、ソフトウェア「HDD-SCAN」等で、不良セクタの位置を確認する。 (赤色のブロックが不良セクタの位置を表している。)
    HDD-SCAN WDC WD2001FASS
    ソフトウェア「HDD-SCAN」の画面
  2. プラッタの枚数を確認

    このハードディスク「Western Digital WD2001FASS」のプラッタ (円盤状の部品) は4枚。
    ということは、1枚のプラッタにのみ不良セクタが発生し、残りの3枚のプラッタは正常であると推測。

    推測
    Hard Disk Drive (容量: 2TB)
    Platter 1 (500GB)Platter 2 (500GB)Platter 3 (500GB)Platter 4 (500GB)
    不良セクタ有り不良セクタ無し不良セクタ無し不良セクタ無し
  3. プラッタごとにパーティションを作成

    「ディスクの管理」で、プラッタごとにパーティションを作成する。
    (この時点で、ハードディスク上のデータの救出を諦めることになります。)

    パーティション作成後
    Disk Management Partition
    「ディスクの管理」の画面の一部 (パーティションを作成したハードディスク)
  4. 不良セクタの位置の再確認

    不良セクタがパーティション1にのみ含まれていることを再確認する。

    パーティション1は、不良セクタ有り。 (「CHKDSK」で修復しきれなかった不良セクタ (赤色のブロック) が残っている状態。)
    HDD-SCAN WDC WD2001FASS 1
    ソフトウェア「HDD-SCAN」の画面
    パーティション2は、不良セクタ無し。
    HDD-SCAN WDC WD2001FASS 2
    ソフトウェア「HDD-SCAN」の画面
    パーティション3は、不良セクタ無し。
    HDD-SCAN WDC WD2001FASS 3
    ソフトウェア「HDD-SCAN」の画面
    パーティション4は、不良セクタ無し。
    HDD-SCAN WDC WD2001FASS 4
    ソフトウェア「HDD-SCAN」の画面
  5. ドライブレターの決定

    「ディスクの管理」で、次の条件を満たすハードディスクを作成する。

    1. 「不良セクタ有り」のパーティションは、ドライブレター無し。
    2. 「不良セクタ無し」のパーティションは、ドライブレター有り。

    今回は、「不良セクタ無し」の3つのパーティションが連続しているので、それらを結合して、ドライブレターを1個で済ませることにしました。
    Disk Management Drive Letter
    「ディスクの管理」の画面の一部 (ドライブレターを決定したハードディスク)
    完成後
    Hard Disk Drive (容量: 2TB)
    Platter 1 (500GB)Platter 2 (500GB)Platter 3 (500GB)Platter 4 (500GB)
    不良セクタ有り
    不使用
    不良セクタ無し
    D ドライブ (容量: 約 1.5TB)
    これで、「不良セクタ無し」のハードディスク (容量: 約 1.5TB) の完成です。

まとめ

今まで、不良セクタの発生を何回も経験しているのですが、その経験から学んだ教訓は次のとおり。

  1. バックアップ用ハードディスクを購入することは、データ復旧業者へ何十万円も支払うよりは遥かに安い。

  2. データを完全消去するソフトウェアを使用すると、不良セクタの所でエラーが発生して先へ進めなくなることがあるので、暗号ソフトウェアなどで最初からハードディスクを暗号化して使用したほうが良い。

2019年3月17日IT (情報技術)

Posted by Atsushi Fukuda (atsushifukuda.jp)